nejimaki-cafe’s diary

健やかで楽しい毎日*

あわあわと、色濃く流れた日々。-「センセイの鞄」ー

川上弘美さんの作品で一番好きなのは、

センセイの鞄」です。


現実感が無いのに妙にリアル。

切なくて、美しくて、淡い。


普通の恋人より確実に早く来るであろう、

逃れようの無い「別れ」。

しかも普通の恋人同士のそれとは類が違う。

そんなのすべてを受け入れて尚、

一緒に居たい。と思えるなんて。


なんていうか、逞しい。


だから最後の数ページはいつもぼろぼろ泣いてしまいます。

パレードのシーンは、思い出すだけで涙腺緩みます。



小説の中でツキコさんは言っていました。



「期待は厳禁」



始めてこの作品を読んだとき、

わたしはこの言葉にすごく衝撃を受けて、

今や座右の銘と変わり、

手帖にいつも書いている。



「期待は厳禁」



期待さえしなければ、

淡々と生きてゆけるのに。





無意味に期待したり求めたりするから辛くなる。



だから期待せずに生きていきたいです。



「期待は厳禁」



ツキコさんと同じように、

何度も言い聞かせる。自分に。



自分を律する。

ということは思いの外難しくて、

時々気持ちのやり場に困る。


ツキコさんみたいな女性に憧れて、

気付けばわたしも

ツキコさんと同じ歳になってしまいました。